2003年11月5日水曜日

NO.2・2003/NOV/5th 良いひとで良かった!


『さかちーのアメリカ旅行記 2003』酒井ちふみが再び単身渡米した際のあれやこれやを綴った旅行記
写真:バークレー観光中のさかちー、高いなぁ!
サンフランシスコの空港で私を待ってくれてる人がいた、でも上手く捜せず、公衆電話からその人の携帯へ電話する。すぐにつながって、見渡すと私にゆっくり近づいて来る人がいた、たけぞうさんだった。

たけぞうさんとは、初対面だった。けれども、その夜はたけぞうさん宅にお世話になる予定であった(笑)。これについては、日本の私の友人及び知り合いに、相当こっぴどく注意を受けていた。『なぜ、さかちーは見ず知らずのネットで知り合った男の人宅に、女1人で泊まるのか』と(笑)。

たけぞうさんは、京都生まれで、25歳の時にアメリカに渡って以来17年ブルースやR&Bを歌い続けているヴォーカリストでギタリストさんだ。ネットサーフィンしていて、私のHPに辿り着いてから、お互いのCDを交換しあおうと、私の歌にとても興味を持ってくれ、いつか一緒にデュエットできたらなんて事も話に上がっていて、私としても、どうしてこんなに懇意にして下さるのか 、その理由がはっきりとは分からなかった(笑)のだが、出発前に交わしたやり取りの中で、日本人の奥さんがいらっしゃる事が判明、京都に住んでいた頃のたけぞうさんを知る人からの情報でも、そんな人(どんな人やねん!)には思えなかったので決断したのだった、でも内心ちょっと不安だった。でも、私の歌に興味を持ってくれた人を信じたいという気持ちが、私をサンフランシスコまで向かわせた。

写真で見るより細い線の男の人だった、綺麗な顔だちをされていて、荷物を持って下さって車まで案内してくれた。心配性の私の友人が車にのる前に、必ず奥さんの話題を出して、夜奥さんが家にいるかどうか聞きなさいと言っていた事を思い出した。聞いてみた。
『御自宅で奥さんにお会いできますか?』
たけぞうさんは、今から思うといつもの喋り方で『彼女ね、今、仕事に行ってて家にいないんだ。その後大学に行って勉強してるから帰って来るのは遅いけどね』と、そそくさと答える。ガガ〜〜〜ン!!これはどうよ、どっちよ、アウトかセーフか!!
聞かずにいたほうが良かったよ(泣)どうしよう〜〜〜〜!!

重い気持ちでたけぞうさん宅へ向かう車の助手席に座る。海沿いの道をすべるように車は進み、すぐにたけぞうさん宅へ到着する。かわいらしいお家で、その壁に奥さまの写真が沢山飾ってある。ちと安心。でも、ここで気を弛めては行けないぞ。『時差ボケで眠たいなら寝てね』というたけぞうさんの言葉も聞かず、観光に出る事にする。

サンフランシスコから少し離れたベイエリアにあるバークリートいう街は、独特にくたびれていて70年代っぽい、なんだかほったらかしのムードのある街だなって思った。歩きながら、たけぞうさんが色々話してくれる、ヒッピーの発祥の地だそうだ、納得。バークレー大学に立ち寄る。映画『ある愛の唄』の舞台なそうな、そういやぁこないだ夜中に見たよな。『愛とは後悔しない事です』っていう台詞が残ってるもん、さかちーの中に。

昔は有名なライブハウスだったブレイクスでハンバーガーを食べる、レストランで真面目にハンバーガー食べる時、やっぱここはアメリカだって感じちゃう。ここにもロバートクレイやらエタジェイムスが来たらしい、今じゃクラブ化してるってさ、何処も同じだ、多分それで良いんだと思う。音楽の話ばかりする、好きなアーティスト、その音楽の色、匂いみたいな事を2人で話す。つくづくそれまで心配していた諸々が取り越し苦労だった事に気付く。Hなひとじゃなかったじゃんっ!!(笑)。

そう確信したら、一気に眠気が襲って来た、CD屋行っても古着屋行っても、ダメ集中出来ない!たけぞうさん宅に戻る事にする、でもその途中に、オークランドで今夜開かれるドクター.ジョンのライブに行けそうだと分かる、嬉しい〜〜〜。到着してCDを交換した、たけぞうさんが大切に聞いてくれる、有難う。Macを借りて私宛のメールをネット上でチェックする。心配ありませんと近しい友人にメールした。母からもメールが来ていた。

『泊めてもらってるタケダさんってだれだったっけ?』

あまりの脳天気ぶりに気が抜けてしまった(笑)、親譲りなのよね、私の性格は、しょうがないか。良いひとで良かったよ、ほんと!!さんきゅ〜、世界のみんな!

思いっきり寝た、起きたらDr.ジョンが待ってるんだもん、なんて幸せなのかしら。

追記)この日記をたけぞうさんに見せた所以下のようなお返事頂きましたぁ!『日記の内容、全然問題ないですよ。おもしろいやん。ただ一か所間違ってる所があります。”ある愛の詩” じゃなくて ” 卒業 ” です。(笑)......話聞いてへんやん。』
間違いです、バークレー大学を舞台にした映画は『卒業』でしたぁ!!