2004年2月6日金曜日

扉の冬/吉田美奈子


My Favorites:酒井ちふみが感銘を受けた作品についてお話しします
このアルバムを初めて聞いたのは、多分、16歳頃だっとと思う。あたしも若いがこの美奈子さんのジャケットも若いなぁ〜!何年か前、NHKの朝のレンドラの主題歌を歌っていた人ですね(スキャットのみの歌でしたが)。でも、ほんとはそんな肩書きなんて必要のない、きっと日本の女性ヴォーカリストの中でも非常に高い評価をうけているスーパーヴォーカリストと呼んでよい方だと思います。

このジャケット、一見すると、70年代の日本フォークって感じですが、中身はもうすばらしいとしか言い様のない『出会えて良かった!!』と心から思えるソウルフルな一枚です。参加ミュージシャンも細野春臣さんなど、その頃の日本の音楽シーンを作っていった人たちばかりで、美奈子さんの歌も素敵だが演奏もかなり凄い。
美奈子さんの繊細で個性的な音楽世界は、高校生の私には本当に衝撃だった。得にこのアルバムタイトルにもなっている『扉の冬』は満たされずに戸惑っていた私の心に真直ぐ入ってきた数少ない日本語で歌われた歌だったもし、私が私の心を歌で語る時、この美奈子さんの歌に絶対負けない物にしたいと夢見ていた。

もう夢なんて言えない所に来てしまったけど、ここまで私を導いてくれた物のひとつにこのアルバムがあります。このアルバムを聴くと、あの頃の胸の騒ぎを思い出して、今でも何故かキュンとしてしまいます。